メール処理のアルゴリズム

本製品は、次のアルゴリズムに従ってメールメッセージを処理します:

  1. メッセージスキャンコントロールモジュール Scan Logic が、送信者と受信者のアドレスの組み合わせに基づいてメッセージに適用するメッセージ処理ルールをいくつか決定し、その中で優先順位が最も高いルールを選びます。アドレスペアに対応するルールが見つからない場合、あらかじめ指定されている既定のルールの設定に基づくメッセージ処理が行われます。
  2. メッセージが複数の受信者宛てでその受信者アドレスがそれぞれ別のルールに帰属する場合は、ルールの数に合わせてメッセージの仮想コピーが複数作成されます。受信者のアドレスが属するメッセージ処理ルールが、メッセージの各コピーに適用されます。
  3. 本製品が行うそれ以外の処理は、選択されているメッセージ処理ルールの設定によって決まります。
    • ルールでメッセージにスパムがないかスキャンするように指定されている場合、Scan Logic モジュールはメールメッセージをアンチスパムエンジンに転送してスキャンさせます。

      アンチスパムエンジンでメッセージがスキャンされ、スパムスキャンステータスラベルの 1 つが割り当てられます。割り当てられたステータスに関する情報は、Scan Logic が処理後にメッセージに追加する特別な X-Header 情報 X-KLMS-AntiSpam-Status に含められます。また、Scan Logic モジュールは、メッセージスキャンの結果に基づいて、メッセージの件名の先頭にステータスタグを追加します。

    • ルールでメッセージにフィッシングの脅威がないかスキャンするように指定されている場合、Scan Logic モジュールはメールメッセージをアンチフィッシングエンジンに転送してスキャンさせます。

      アンチフィッシングエンジンでメッセージがスキャンされ、フィッシングスキャンステータスラベルの 1 つが割り当てられます。割り当てられたステータスに関する情報は、Scan Logic が処理後にメッセージに追加する特別な X-Header 情報 X-KLMS-AntiPhishing に含められます。また、Scan Logic モジュールは、メッセージスキャンの結果に基づいて、メッセージの件名の先頭にステータスタグを追加します。

    • ルールでメッセージのコンテンツフィルタリングを行うように指定されている場合、Scan Logic モジュールはサイズおよび添付ファイルの名前と形式を基準にメッセージのコンテンツフィルタリングを行います。

      Scan Logic では、コンテンツフィルタリングの結果として、メッセージに次のいずれかのコンテンツフィルタリングステータスラベルが割り当てられます:

    • ルール設定でメッセージのウイルススキャンが定義されている場合、Scan Logic モジュールはメールメッセージをアンチウイルスエンジンに転送してスキャンさせます。

      アンチウイルスエンジンに組み込まれたメール形式アナライザー(MIME、RFC2822、UUE)が、本文、添付ファイルなど、メッセージの個々のオブジェクトの構文解析をします。受信したすべてのオブジェクトがそれぞれアンチウイルスエンジンに送られスキャンされます。

      アンチウイルスでは、まずメッセージが 1 つのオブジェクト、次に 1 つのメッセージ部分として一度にスキャンされ、アンチウイルススキャンステータスラベルの 1 つがメッセージに割り当てられます。メッセージスキャンの結果に基づき、Scan Logic モジュールがメッセージの件名の先頭にステータスタグを追加します。

  4. 結果のステータスに応じて、本製品はメッセージに適用されたルールの設定に指定されている処理を実行します。
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