Kaspersky Security Center が Kaspersky Lab のアップデートサーバーからアップデートをダウンロードするとき、差分ファイルを使用することでトラフィックが最適化されます。また、ネットワーク内の他のデバイスからアップデートを取得するデバイス(管理サーバー、ディストリビューションポイント、クライアントデバイス)についても、差分ファイルの使用を有効化できます。
差分ファイルのダウンロード機能の概要
差分ファイルには、定義データベースファイルまたはソフトウェアモジュールファイルの異なる 2 バージョン間の変更点のみが含まれています。完全な定義データベースファイルまたはソフトウェアモジュールファイルよりも差分ファイルの方が容量が小さいため、差分ファイルを使用することで社内ネットワークのトラフィック量を軽減できます。管理サーバーまたはディストリビューションポイントで[差分ファイルのダウンロード]機能が有効になっている場合、該当する管理サーバーまたはディストリビューションポイントに差分ファイルが保存されます。これにより、この管理サーバーまたはディストリビューションポイントからアップデートを取得するデバイスでは、保存されている差分ファイルを使用して定義データベースとソフトウェアモジュールのアップデートを実行できます。
差分ファイルをより効果的に使用するには、デバイス側でのアップデートスケジュールを、アップデートの取得元となる管理サーバーやディストリビューションポイント側のアップデートスケジュールと同期することを推奨します。ただし、このような設定を行わなくても、デバイス側のアップデート頻度がアップデートの取得元となる管理サーバーやディストリビューションポイント側のアップデート頻度より低いだけでもトラフィックの軽減につながります。
差分ファイルのダウンロード機能は、バージョン 11 以降の管理サーバーとディストリビューションポイントでのみ有効にできます。それ以前のバージョンの管理サーバーとディストリビューションポイントで差分ファイルの保存を行うには、バージョン 11 へのアップグレードを先に実行してください。
差分ファイルのダウンロード機能は、オフライン方式でのアップデートのダウンロードではサポートされません。ネットワークエージェントへのアップデートの配信を行う管理サーバーまたはディストリビューションポイントで差分ファイルのダウンロードが有効になっていても、オフライン方式でアップデートのダウンロードを行う設定のネットワークエージェントは差分ファイルをダウンロードしません
ディストリビューションポイントは差分ファイルの自動配信に IP マルチキャストを使用しません。
差分ファイルのダウンロード機能を有効化する手順
事前に満たすべき要件は次のとおりです:
差分ファイルのダウンロード機能を有効化するには、次の操作を実行してください:
[管理サーバーのリポジトリへのアップデートのダウンロード]タスクの設定で機能を有効にできます。
タスクの設定で機能を有効にできます。
ネットワークエージェントのポリシー設定と(ディストリビューションポイントを手動で割り当てていてポリシー設定を上書きしたい場合)管理サーバーのプロパティの[ディストリビューションポイント]セクションで機能を有効にできます。
[差分ファイルのダウンロード]機能が有効になっているかどうかを確認する方法としては、これらの手順を実行する前後での内部トラフィックを測定することができます。