バックアップ

このセクションでの SVM は、ファイル脅威対策がインストールされた SVM を指します。

バックアップは、駆除によって削除または変更されたファイルのバックアップコピーのための特別な保管領域です。

ファイルのバックアップコピーは、仮想マシン上のファイルが駆除または削除される時に作成されるそのファイルのコピーです。ファイルのバックアップコピーは特別な形式でバックアップ保管領域に保存されるため、仮想マシンに危険を及ぼすことはありません。

仮想マシンで感染したファイルが検知されると、仮想マシンのユーザーによるそのファイルへのアクセスがブロックされ、ファイルのコピーがバックアップ保管領域に保存されます。さらに、このファイルに対して仮想マシンのプロテクションプロファイルで設定されている処理が実行されます。たとえば、ファイルを駆除したり、削除したりします。 

駆除中にファイルの整合性を維持できない場合があります。ファイルの駆除後、そのファイルに含まれていた情報の一部またはすべてが利用できなくなった場合でも、バックアップ保管領域から、Kaspersky Security Center 管理コンソールがインストールされているコンピューターのハードディスクドライブに元のファイルを保存することができます。

バックアップ保管領域は、ファイル脅威対策がインストールされている SVM にあります。バックアップ保管領域の使用は既定で各 SVM で有効になっています。

ファイル脅威対策がインストールされた SVM が削除またはアップデートされた場合、バックアップ保管領域に保管されていたバックアップコピーは自動的に削除されます。

各 SVM でのバックアップ保管領域のサイズは 1 GB です。バックアップ保管領域内のファイルのバックアップコピーの合計サイズがこの値を超えると、最も古いバックアップコピーが削除され、バックアップ保管領域のサイズが 1 GB 未満に保たれます。

既定では、ファイルのバックアップコピーをバックアップ保管領域に保管する期間は最長で 30 日です。この期間が過ぎると、ファイルのバックアップコピーはバックアップ保管領域から自動的に削除されます。

ファイルのバックアップコピーの最大保存期間を変更できます。バックアップ設定は、ポリシー設定で指定されます。

Kaspersky Security Center 管理コンソールから、SVM 上のバックアップ保管領域に保管されたファイルのバックアップコピーを管理できます。Kaspersky Security Center の管理コンソールに、ファイル脅威対策がインストールされている各 SVM のバックアップ保管領域に置かれたすべてのファイルのバックアップコピーのリストが表示されます。

SVM を削除またはアップデートする時にファイルのバックアップコピーが削除されないようにするために、SVM のネットワークデータストレージの使用を設定できます。ネットワークデータストレージの使用が有効になっている場合、各 SVM のファイルのバックアップコピーは、ネットワークデータストレージ内の個別のフォルダーに保存されます。SVM は、データの同期のために 10 分ごとに保管領域に接続します。SVM の削除またはアップデートの結果として SVM のバックアップコピーが自動的に削除された場合、それらは自動的に復元されます。SVM 上のファイルのバックアップコピーを手動で削除した場合、これらのコピーもネットワークデータストレージ内のフォルダーから削除されます。ネットワークデータストレージにファイルのバックアップコピーを保存する期間は、SVM のバックアップ設定によって決まります。

ネットワークデータストレージを使用するには、ネットワークデータストレージを配置するための、SMBv3 プロトコルでアクセスできる SMB ネットワークフォルダーと、SVM を接続するためのユーザーアカウントを作成します。ネットワークデータストレージに必要な容量は、次の式に基づいて見積もることができます:(N + 1)GB、「N」はネットワークデータストレージに接続する SVM の数です。

ネットワークデータストレージに割り当てられた空き領域のサイズが、ファイルのバックアップコピーの保管に十分であるかどうかを確認する必要があります。Kaspersky Security は、ネットワークデータストレージのディスク空き容量を監視せず、バックアップコピーが保管領域に保管できない場合も通知しません。ネットワークフォルダーの使用可能な容量を監視するサードバーティ製ツールの使用を推奨します。

製品のインストール中(Kaspersky Security サービスの登録手順)または Kaspersky Security の再設定手順を使用して、SVM のネットワークデータストレージの使用を設定できます。

このヘルプセクションの内容

バックアップの設定

ファイルのバックアップコピーの管理

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