スキャンタスクでスキャン範囲を設定する
スキャン範囲とは、Kaspersky Security がスキャンタスクの実行時にスキャンする仮想マシン上のファイルの場所と拡張子です。
スキャン範囲が設定されていない場合、仮想マシンのすべてのファイルがスキャンされます。
Windows オペレーティングシステムで動作する仮想マシンをスキャンする場合、ネットワークフォルダー内のファイルはスキャンされません。Kaspersky Security では、ユーザーまたはアプリケーションがアクセスしたときのみ、ネットワークフォルダー内のファイルをスキャンできます。ネットワークフォルダー内のファイルを定期的にスキャンする場合は、共有ファイルやフォルダーがある仮想マシンをスキャンするタスクを作成し、そのファイルやフォルダーをスキャンタスクの範囲に含める必要があります。
Linux オペレーティングシステムで動作する仮想マシンをスキャンする場合、CIFS ネットワークファイルシステムがマウントされているディレクトリがタスクのスキャン範囲に含まれているときに、CIFS ネットワークファイルシステム内のファイルがスキャンされます。NFS ネットワークファイルシステムのファイルのスキャンはサポートされていません。
タスクのスキャン範囲は、タスクの作成中に設定するか([スキャン範囲の設定]ステップ)、タスクの作成後に[タスクプロパティ]で設定できます([スキャン範囲]セクション)。
タスクのスキャン範囲を設定するには:
- 次のいずれかのオプションを選択します:
- 指定していないすべてのファイルとフォルダーをスキャン
- 指定したファイルとフォルダーのみスキャン
- [指定していないすべてのファイルとフォルダーをスキャン]を選択した場合、[追加]、[変更]、[削除]のボタンを使用して、スキャン範囲から除外する必要があるオブジェクトのリストを作成できます。
次の種別のオブジェクトをスキャン範囲から除外できます:
- フォルダー:指定されたパスのフォルダーに保存されているファイルがスキャン範囲から除外されます。フォルダーごとに、サブフォルダーにも除外を適用するかどうかを指定できます。
- ファイルマスク:指定された名前のファイル、指定されたパスにあるファイル、または指定されたマスクに合致するファイルがスキャン範囲から除外されます。
ファイルマスクの指定には記号
*
と?
を使用できます。スキャン範囲から除外するファイルやフォルダーのパス、ファイル名およびファイル名マスクでは、大文字と小文字は区別されません。
[エクスポート]を使用して除外リストをファイルに保存したり、[インポート]を使用して以前に保存した除外リストをファイルから読み込んだりできます。除外リストのインポートとエクスポートには、XML 形式のファイルを使用できます。DAT 形式のファイルから除外リストをインポートすることもできます。DAT 形式のファイルを使用すると、その他のカスペルスキー製品でも除外リストをインポートすることができます。
製品の配布キットには、Microsoft により推奨される除外リストの入った microsoft_file_exclusions.xml ファイルが含まれています(Microsoft により推奨される除外リストについては、Microsoft の Web サイトを参照してください)。ファイル microsoft_file_exclusions.xml は Kaspersky Security Center 管理コンソールがインストールされたコンピューター上の Kaspersky Security 管理プラグインのセットアップフォルダーにあります。このファイルをスキャンタスクの除外対象にインポートできます。インポートが完了すると、スキャンタスクの実行時に、Microsoft により推奨されるオブジェクトがスキャンされません。[ファイルとフォルダー]の表でこれらのオブジェクトのリストを表示および編集できます。
除外リストが、それを使用するアプリケーションのビットレートに応じて複数の値を持つ環境変数を使用する場合、64 ビット Windows オペレーティングシステムでは、変数のすべての値に対応するオブジェクトがスキャン範囲から除外されます。たとえば、変数「%ProgramFiles%」を使用している場合、フォルダー「C:\Program files」およびフォルダー「C:\Program files (х86)」にあるオブジェクトはスキャン範囲から除外されます。
- [指定していないすべてのファイルとフォルダーをスキャン]を選択した場合、[ファイル拡張子]セクションでファイルの拡張子を指定し、その拡張子を持つファイルをスキャン範囲に含めるか、またはスキャン範囲から除外するかを設定できます。
そのためには、次のいずれかのオプションを選択します:
- 次の拡張子のファイルを除くすべてのファイルをスキャン:テキストボックスに、スキャンタスク中にスキャンしないファイルの拡張子のリストを指定します。スキャン範囲から除外するファイルの拡張子では、大文字と小文字は区別されません。
- 次の拡張子のファイルのみをスキャン:テキストボックスに、スキャンタスク中にスキャンするファイルの拡張子のリストを指定します。Linux オペレーティングシステムで動作する仮想マシンをスキャンする場合、スキャン範囲に含めるファイルの拡張子で大文字と小文字が区別されます。Windows オペレーティングシステムで動作する仮想マシンをスキャンする場合、ファイル拡張子の大文字と小文字は区別されません。
各拡張子を空白文字で区切るか、新しい行に入力することにより、フィールドにファイル拡張子を入力できます。ファイル拡張子には次の特殊文字以外のすべての文字を入力できます:
.* | \ : " < > ? /
。拡張子に空白文字が含まれる場合、"doc x"
のように引用符で囲んで入力します。ドロップダウンリストで[次の拡張子のファイルのみをスキャン]を選択しているのに、スキャンするファイルの拡張子が指定されていない場合、すべてのファイルがスキャンされます。
スキャンから除外するフォルダーは、スキャン範囲に含めるファイル拡張子より優先されます。スキャンから除外するフォルダーにファイルがある場合、その拡張子がスキャン範囲に含まれている場合でも、このファイルはスキップされます。
- [指定したファイルとフォルダーのみスキャン]を選択した場合、[追加]、[変更]、[削除]を使用して、スキャンタスクでスキャンする仮想マシンのファイルおよびフォルダーのリストを生成します。
Linux オペレーティングシステムで動作する仮想マシンをスキャンする場合、スキャン範囲に含めるファイルおよびディレクトリのパスで大文字と小文字が区別されます。Windows オペレーティングシステムで動作する仮想マシンをスキャンする場合、ファイルおよびフォルダーのパスで大文字と小文字が区別されません。
スキャンが必要なオブジェクトのリストが、それを使用するアプリケーションのビットレートに応じて複数の値を持つ環境変数を使用する場合、64 ビット Windows オペレーティングシステムでは、変数のすべての値に対応するオブジェクトがスキャン範囲に含まれます。たとえば、変数「%ProgramFiles%」を使用している場合、フォルダー「C:\Program files」およびフォルダー「C:\Program files (х86)」にあるオブジェクトはスキャン範囲に含まれます。
- [次へ](新規タスクウィザード)または[適用](タスクのプロパティ)をクリックして、変更を保存します。